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2013年07月29日

椎骨動脈解離は身近な怖い病気?

椎骨動脈解離は、突然死の引き金になる?
でも、日常よくある行動で発症する恐れがあるという怖い病気。頭痛を感じた時、注意が必要なことがあります。

クモ膜下出血とは、突然の脳血管障害により意識障害や運動機能障害が起こる病気です。
クモ膜下出血を起こしますと、約3割の方が死亡し、また3割の方が後遺症を生じます。
血管に脳動脈瘤が発生し、破裂することで生じることが大きな原因です。

他の原因として、脳にとって重要な主幹動脈に解離(血管が裂けた状態)が発生したことにより起こることがあります。
動脈解離は、動脈瘤のようなコブを形成したり、血管自体が大きく膨らむ、細くなるといった様々な血管の奇形を生じることが特徴です。

脳に血液を送る重要な血管のうち前を通る2本が内頸動脈、後ろ2本が椎骨動脈です。
「内頸動脈」は心臓から出る血液を首の前側に沿って、「椎骨動脈」は首の後側に沿って脳へ運んでいます。
その椎骨動脈の血管の内側の壁が裂けるのが椎骨動脈解離です。
裂けた部分に血液が入りこんで膨らみ瘤ができ、膨らみ続けると破裂してくも膜下出血や脳出血を起こします。
椎骨動脈は、骨の中を通っている為、首が受けた衝撃が、血管に伝わりやすい特徴があります。

脳につながる血管の周りは神経が集中していて、血管が裂けて膨らみ神経を刺激すると頭痛を感じることが多い。
交通事故だけでなく、ゴルフスイング、子どもを肩車した時、くしゃみや咳をした瞬間等日常の行動で発症する恐れがあります。急激な血圧の上昇も発症する要因の1つ です。
頭全体が痛くなるのではなく、後頭部の右か左に限局して殴られたような痛みが生じることが多い。
針で刺したような痛みを、耳の後ろに感じたといった患者もいます。くも膜下出血の痛みとはやや違います。
椎骨動脈解離は、40〜50代の比較的若い男性に多いと言われています。

治療の目的は、動脈解離が再び破裂し出血するのを防ぐことです。
動脈解離が起こした部位によっては、直ちに外科的な治療が出来る場合と、出来ない場合があります。
非常に深部にあれば、手術による脳への圧迫がさらに加わることがあるからです。
血管内手術と開頭による手術がありますが、心臓を含め全身の血管系の病気には、負担を軽減し体に加わる侵襲を少なくする手術法が多くなっています。脳の血管の病気に対しても同様です。
脳血管撮影装置の進歩や、バルーンカテーテルなどの開発が進み、脳内の細かな血管にまでカテーテルを使用した脳血管内手術が可能になりました。

ステント併用動脈解離コイル塞栓術は、動脈を温存できるので有効な方法です。
脳血管内手術でのリスクとしては、脳梗塞や脳動脈瘤の破裂の可能性があります。
狭窄部位を広げた際に血管壁内の粥腫の内容物などが、脳内に飛散するのを防ぐフィルターを用いた手術法などの確立でリスクの低減につながり血管内手術の適用範囲が広まってきました。


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